明澄の大脱走

なんだか喉が渇いてしょうがないので日本酒飲むわけにも行かないから飲み物かいに行ったら誰かのように走り出してしまった。
南さんの家の前を通り、お気に入りのケーキ屋の前を通り、行きつけの酒屋の前を通り、お茶屋さんとこの人が住んでいるあたりを走りぬけ、嫌な教官が横に載っていたときにわざと道を間違えてやった交差点を通り過ぎ、ねこあるくにマジ切れしていた多摩センター前のゲーセンを横目に見て、深夜の山の上にある鬱蒼として照明少なめな公園を経過し、ショウキ君の家の前に着くものの部屋番号が分からないためにいたずらを敢行することができず、にんにく屋を見に行ったら外面がまずそうなラーメン屋みたいになっていたけどなかでは親父が一人で後片付けしていて少し安心し、いぶきどみとりーの前を通過し、たま小学校前の橋渡ったところを左側に曲がって川沿い走ったほうがこれ楽なんじゃないのかとか川沿い早朝独特の蟲大量発生区間に突入し、気が付いたら我が家だった。
ざっと1時間ちょっとだろうか。
あぶないところだった。もう少しで北海道まで行くところだった。大丈夫。冷蔵庫の中からは日本酒の匂いが漂ってくるから。あと、冷茶用の氷。