それはもう、酷い二日酔いだった

死にそうだ死にそうだと叫んでいる俺はまったく死にそうにない。それは、体が健康だとか、自殺しなさそうとか、自殺でも臨死体験できるようなのとかしなさそうとか、やるときに死ににくそうなのから選んでくみたいな話ではなく、やっぱりどこかセイフティーな鍵があって、その鍵がまだ壊れていない安定感みたいなのがあってしまうのだろう。はっはっは、どんなに破壊思考であっても今のところまだ俺は頑強である。恐ろしく頑強である。だけども、本当に困るのはネットに書くようなネタが特にないことである。昨日は体調ゼッ不調で朝からずっと酷い下痢であるのを無視してバイト後に飲みにいったら、家に帰り着くまでに二回駅でゲロを吐いて、吐いて、家に帰り着いた。別にゲロを吐くことは、電車に乗ることのように、俺が家に帰ることについて貢献したわけではない。それが必要であったわけでもない。差し迫った、そう、敢えて言うのであれば、火急性によってゲロは吐かれた。おお!これこそまさに、嘔吐である。そこには気持ち悪さとかそういったものよりも、吐かねばならぬ、いまここで吐かねばならぬ、といった緊張感のほうがずっとあったような気がする。いまここで吐かねば俺は電車の車内で吐くことになる、そのような粗相は人間としてあるまじき行為である、なんてことを考えたのか考えなかったのか。電車を降りて、ホームの隅っこでこぼさないように袋に吐いて、内容物をトイレに流しにいった。其れも二回も。なんて惨めな俺の人生。ただ、できる限り誰にも迷惑かけてないよ。ベンチで隣に唐突に座って袋出してはき始めた俺をものっそい嫌そうに見たお姉さんには本当に悪いことをしたと思うけど。まぁ、これも虚構です。そんな、どれだけ飲んだかも分からぬほど酩酊するなんて、この理性的に生存を続けている私にあるわけがないじゃないですか。ははっはは。ははは。あははー。あははははーあはっあはっはあ。はぁ