カラカラ

なにか腹に入れたくて入ったまくどでは大学生と思われるカップルが大声で痴話喧嘩をしていた。
後ろで繰り広げられる喧騒を無視して本を読んでいたら、ガラス越しに男がずっと俺をみていた。茶色いファーがついたカーキのジャケットをきた男が。ずっと観察していたようだ。そんなに俺は珍しいだろうか。まぁ、俺は一人しかいないしな。